手続：消滅時効の援用
性別：男性
年代：３０代
借金額：２００万円
依頼者の状況
依頼者は、過去に貸金業者３社から借り入れをしていたところ、生活状況の大きな変化によって、支払いができなくなりました。
その後しばらくは、自宅アパートに、貸金業者からの督促の通知が来ていましたが、次第に通知も来なくなり、そのまま放置していました。
それから数年経って、依頼者は、実家に戻ったことを契機に、過去の債務をきちんと整理したいとのことで、当事務所に相談に来られました。
当事務所の対応と結果
依頼者が持参した過去の貸金業者３社からの督促の通知を確認したところ、いずれも最後の返済期日が平成２９年（２０１７年）5月～８月頃と記載されていました。
当事務所の弁護士は、その最後の返済期日の時から５年以上が経過していることを確認し、消滅時効の援用によって返済の義務を免れることが可能であると判断しました。
そこで、そのことを依頼者にご説明しましたところ、消滅時効の援用をご依頼いただくこととなりました。
当事務所の弁護士は、直ちに、貸金業者３社に対して、消滅時効援用の通知をしました。
その上で、当事務所の弁護士は、貸金業者に対して、消滅時効と信用情報の処理状況について問い合わせをしました。
そうしたところ、消滅時効で処理した、信用情報機関への事故情報の抹消等の申告を完了した、との確認を取ることができました。
また、貸金業者３社から、債務が無いことの書面（債務不存在証明書など）が送付されてきました。
これにより、依頼者は、合計２００万円の返済の義務を免れるとともに、信用情報における事故情報の抹消等に成功しました。
所感（解決のポイント）
返済ができなくなって長期間が経過した後、結婚や地元へ戻って就職（Ｕターン）することなどを契機として、過去の債務をきちんと整理したいという方の相談はしばしばあります。
その際、消滅時効の期間が経過している借金については、消滅時効の援用によって返済の義務を免れることが可能です。
本件では、依頼者は、任意整理（分割払いの合意をして支払っていくこと）を考えて相談に来られました。
しかし、当事務所の弁護士が確認したところ消滅時効の期間が経過していたため、消滅時効の援用によって返済の義務を免れることができました。
