手続:自己破産
性別:男性
年代:60代
借金額:1500万円
1 依頼者の状況
依頼者は、もともと自営業を営んでおり、事業資金や、売上が少ない時期の生活費として借入れをしていました。
しかし、体調不良により自営業が継続できなくなり、事業資金を含む1500万円もの借金を返済するのは不可能であることから、自己破産についてご相談・ご依頼いただきました。
なお、依頼者は遺産分割未了の亡父名義の不動産に住んでおり、自己破産をした場合に、この自宅に住み続けることが問題になり得る状況にありました。
2 当事務所の対応と結果
当事務所の弁護士は、速やかに依頼者の財産を調査・整理するなどして自己破産の申立てを進めました。
依頼者の自宅については、建物の築年数が長く換価(売却)する場合には取り壊しが必要となること、遺産分割未了であり、依頼者以外にも複数の相続人がいること等から、換価は困難であり、破産財団からの放棄が見込めると判断しました。
そこで、申立てにあたり、不動産の査定書を提出しつつ、上記の事情から換価が困難である旨の報告書を提出しました。
申立後に選任された破産管財人とも協議のうえ、破産管財人としても換価は困難であるとの判断であったことから、管財人にて裁判所の許可を得たうえで、自宅の相続持分については相続財団から放棄され、処分されないこととなりました。
そのうえで、依頼者には免責不許可事由がないことから、問題なく免責許可を得ることができました。
これにより、1500万円の借金が免除されるとともに、自宅にも住み続けられることとなりました。
3 所感(解決のポイント)
自己破産の手続きにおいては、自由財産として手元に残せるものを除き、財産は換価(売却)され、債権者への配当にあてられることになります。
遺産分割未了の不動産がある場合、相続持分という形で財産を持っていると考えられますので、相続持分も原則として換価の対象となります。
他方、あくまで例外的な処理ですが、換価が困難な財産については、破産管財人において裁判所から許可を得て、破産財団から放棄し、すなわち換価をせずにそのまま残すことがあります。
本件では、適切に方針を立て、裁判所・管財人への報告を尽くすことで、破産財団からの放棄により自宅を手元に確保することができました。








