過払い金返還請求については、よく発生する争点がいくつかあります。
このような争点があるケースでは、裁判を提起せずに交渉で過払い金の回収を図ろうとしても、貸金業者は大幅な減額を求めてくるケースが大半です。
また、特に争点がないようなケースであっても、十分な金額の過払い金を取り戻したいのであれば、裁判の提起を基本方針とするべきです。
過払い金の額が140万円を超えるような事案については、弁護士でなければお客様の代理人となることができません。
過払い金返還請求の対応実績が豊富な弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
以下では、過払い金返還請求の裁判において、よく発生する争点についてご説明いたします。

過払い利息

過払い金返還請求をする際には、年5%の法定利率(2020年4月1日以降に発生した過払い金については、年3%)による過払い利息を付加して請求します。
これは、民法上、もらってはいけないと知りながら受け取っていた人(悪意の受益者)については、法定利率による利息を付けて返す義務があるという規定があるためです。

貸金業者は、利息制限法を超える金利を、もらってはいけないと知りながら受け取っていたため、普通に考えると悪意の受益者に該当します。
しかし、ほとんどすべての貸金業者は、悪意の受益者であることを争ってきます。
貸金業者側の言い分は、「当時の貸金業法には違反していないから、もらってはいけない金利であるという認識はなかった」、「監督官庁から是正するように指示されたことがなく、受け取っても構わない利息だと考えていた」などという主張です。
過払い金は、長年の取引期間をかけて発生するものであり、過払い金の発生から相当年数が経過しているケースが多数であるため、年5%(あるいは3%)の過払い利息の有無によって、回収できる総額に大きな差が生じてきます。
貸金業者側の主張に対しては、十分な反論をして、過払い利息の回収をしっかりと確保していかなければなりません。
専門家である弁護士に依頼し、対応を任せるのが安心です。

取引の分断

貸金業者からの借入・返済の取引を長年続ける中で、一度借金を完済し、しばらくしてまた借り直したというケースは少なくありません。
あるいは、返済途中のまだ借入残高がある状況で、貸金業者との契約書を作り直したというケースもあります。
このようなケースでは、貸金業者は、「一度借金を完済した時点(あるいは契約書を作り直した時点)で取引が一旦終了し、その後の取引とは別個のものである」と主張してくることが多いです。

貸金業者がこのような取引の分断の主張をしてくるのは、取引を複数に分けて過払い金の額を計算した方が、過払い金の総額が少なくなるためです。
また、取引の分断の時期が今から10年以上前となると、分断以前の取引で発生していた過払い金が、10年の時効で消滅してしまうという結論が導かれてしまいます。
このような取引の分断の主張が通ってしまうと、回収できる過払い金の額が大きく減ってしまいますし、事案によっては借金だけが残ってしまうこともあります。

そのため、貸金業者から取引の分断の主張が出されたときは、しっかりと反論して戦わなければなりません。
取引の分断が認められるかどうかは、取引期間の長さ、取引が中断された期間の長さ、取引の中断の前後で利率・限度額などの条件の変更があったか、カードは同じものを使い続けていたか、一度完済した時に契約書が返還されたかなど、様々な事情から総合的に判断されることとなります。
取引の分断に関する争いは複雑なものとなりますので、専門家である弁護士にご依頼いただくのが得策であると言えます。

推定計算・当初残高ゼロ計算

過払い金の計算は、まずは貸金業者に取引履歴の開示を要求し、開示された取引履歴をもとに利息制限法による引き直し計算を行うことによって算出します。
この時、貸金業者から、「〇〇年以上前の取引履歴については、削除・廃棄済みで残っていないから、開示することはできない」との返答が来ることがあります。

このような場合には、真の取引開始の時点からの引き直し計算をし、正確な過払い金の額を算出することが困難です。
そこで、過払い金を請求する側としては、開示された取引履歴の当初の残高を0円として引き直し計算をするとか、あるいは、他の証拠資料をもとにして推定の取引経過を再現して引き直し計算をするなどの対応をし、できる限り正当な金額の過払い金の返還を受けられるように、工夫する必要があります。
このような複雑な計算は、慣れていない方にとっては難しいと思いますので、専門家である弁護士にご依頼いただくのがよいでしょう。

一方で、貸金業者側は、取引履歴の一部を削除・廃棄しておきながら、こちらが提示した推定計算・当初残高ゼロ計算に対し、難癖を付けて信用性・合理性がないなどと太々しく争ってくるのが通常です。
そのため、過払い金返還請求の裁判では、こちらが主張する推定計算・当初残高ゼロ計算について、裁判官を説得するに足りるだけの説明・立証を丁寧に展開する必要があります。
裁判の専門家である弁護士に対応をご依頼いただくことをお勧めいたします。

その他の争点

以上のほかにも、貸金業者は、おかしな屁理屈のような主張をひねり出して、過払い金の返還額を引き下げようと様々な抵抗をしてきます。
時には新たな争点が生み出され、解決していくということが繰り返されているため、過払い金返還請求の事案に対応する弁護士としては、日々の研究が欠かせません。
過払い金返還請求のことは、専門家である弁護士にご相談いただくのがよいでしょう。

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●過払い金返還請求と時効について
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